2015/09/06

ぴりん?

偏光(透過光)で観察すると、毛に複屈折がみられるかどうかということで、ダニ目(ダニ亜綱)は2群に分けられている。
複屈折の有無が分類の鍵になっている動物群なんて、他にも何かいるのだろうか?
一部の金属光沢を有する甲虫は、反射光が円偏光でどうのこうのという話はあるけれど、透過偏光でないとわからん分類的区別点なんて聞いたことがない。そういえばセンチュウでも、複屈折をみたことがあるような気がするが、記憶が定かでない。

ダニの毛の複屈折がみられる物質は、アクチノピリンactinopilin (あるいはアクチノキチンactinochitin)というタンパク質らしい。
ピリンなんて風邪に良く効きそうな名前だが、感冒薬のほうはpyrinだ。
アクチノピリンって、どういう機能をもったタンパク質なんだろう。

同定しようとしているシラミダニの仲間(たぶんPyemotes tritici)を偏光でみてみた。丸い胴感毛やツメが複屈折で光ってみえてキレイ。こういうのをみてると、やっぱりダニは昆虫と遠い存在なんだとしみじみ思う。


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