兵庫県豊岡市の国道沿いの河原から、全てムシだと信じて持ち帰った植物片の中に、クロケシタマムシが1個体混じっていた。
いかつい風貌は、火星に持ち込まれた昆虫が進化するというかの有名な昆虫学蘊蓄SFマンガをほーふつとさせる。
上の個体から外れた中脚ふ節の透過光観察。
妙に規則的にみえる円いドットがある前胸背とか、歯ブラシの先みたいなふ節などをしみじみ観察してみた。
Aphanisticus属の幼虫は潜葉虫で、イネ科やカヤツリグサ科などを好むらしく、サトウキビを加害する種もいるらしい。
後翅をみてみたら、退化的で飛べないサイズだった。枯れ草の甲虫って、なにかしら飛べない種に出会うような気がする。少し前に観察したクロオビケシマキムシなんかも、同じように飛べないサイズの後翅だった。
何かの甲虫の論文で、飛べなくなることが生存上の利点となる数理モデルの話があったような記憶があるけれど、枯れ草のかたまりとか河原の草むらみたいな不安定にみえる環境で、よくもまあ飛ばないなんて選択肢がありうるものだ。
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