2015/05/15

タテスジツメダニの一種

日本産土壌動物 第ニ版(2015)では、ハマベツメダニ以外にも、ツメダニ科の掲載種が増えてて新しい和名もみられた。さっそく、ウレシがって使ってみる。



タテスジツメダニの一種 Chelacheles sp. 。
大阪府下の木造家屋の畳から採集された。
ツメダニ科には、本種みたいに細長い体型の種がいくつかいて、狭い隙間に逃げ込んだエモノを「はっはっは、ドコへいこうというのかね。」などといいながら追い詰めているワルモノと推察される。

さらに細長いツメダニになると、シギ類の羽軸に入り込んで他のダニを食べていると思われる種もいる。日本から記録はないと思うものの、それがみたくてずっと探している。だけど、願いはゼンゼン叶わない。
私が南港野鳥園なんかにいるとき、干潟で戯れる愛らしいシギ類をみながら、心臓発作とかでポックリいかへんかなアイツ・・・などと考えたりすることは絶対ないけどね。


日本産土壌動物 第ニ版の増補された知見では、ムカデ綱のトコロも気になってて、やはりアカズムカデが載っていなかった。
「新日本動物図鑑<中>(1965)」に「はなはだまれである」なんて書いてあるけれど、ホンマは日本におらんのとちゃうかという気がしてきた。
それと、古くからの文献には、アオズムカデの区別点として、第20歩肢ふ節第1節のふ節棘がないことが挙げられているけれど、つい最近、右と左でふ節棘の生え方が異なる個体を拝見させていただく機会があった。
日本産土壌動物 第ニ版では、オオムカデ属のふ節棘については一言も触れていなかった。あまたの標本を見たことがある研究者からは、ふ節棘は重要な特徴とみなされていないのかも知れない。

0 件のコメント:

コメントを投稿