2015/04/02

ミツモンセマルヒラタムシ

先日、泉南市の海辺で枯れ草から微小甲虫を集めているとき、ミツモンセマルヒラタムシの類いを数個体見つけた。

この虫はよく似た外観の種が日本に数種いるけれど、私は数年前まですべて1種と思い込んでいて、先島諸島の森から大阪の室内までドコにでもはびこっていると誤解していた。
たいへん詳細なミツモンセマルヒラタムシ種群の分類学的論文が昨年に発表されていて、それを頼りに同定してみた。

雄の交尾器をみると、側片の基部が発達していた。さやばねの点刻列のくぼみが間室の幅より狭いか広いかという区別点は、とても観察しづらいトコロだが狭いようにみえた。
 ということで、泉南市の海岸で得た種は、全てミツモンセマルヒラタムシPsammoecus trimaculatus と判断した。


両方とも雄




雄の交尾器





1個体だけ複眼の内側から後方に斑紋がある雄がみられた。アイシャドーが濃ゆ過ぎ。





参考文献:Yoshida, T. & Hirowatari, T. (2014) A revision of Japanese species of the genus Psammoecus Latreille (Coleoptera, Silvanidae). Zookeys, 403: 15–45. doi: 10.3897/zookeys.403.7145

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