ビンボー人はあらゆる富裕的なモノを基本的に認識できないし、間違って富裕空間に迷い込んだりすると、生命の存続すら危険にさらされる。
例えば、莫大な予算で建設が進められていて、最新の工事用機器や高給取りぽい作業者などがひしめいている現場に、われわれビンボー作業者が行くとしよう。訳が分らないモノや用語にとりかこまれて、自分が所属する時空とは異なった法則性などに発狂しそうになるだろう。
ビンボー人は、ビンボーなところでしか仕事ができないし、ビンボーな道具しかあつかえないのだ。
虫に関しても、私のようなビンボー虫屋が、タマにインセクトフェアで高額取引されるような昆虫を見つけることがあっても、標本にするときに手が震えて触角を折ったり、ヒメマルカツオの幼虫にやられたりするのが関の山である。標本箱にはビンボーくさい虫しか並んでいない。
ビンボーだったけど、努力したら金持ちになれたなんて連中は、それはホントのビンボーではなく偽ビンボーに過ぎない。
生粋のビンボー人は、なにかの間違いでまとまったカネを手にしたとしても、すかさず冷蔵庫だのエアコンだのクルマなんかのトラブルに見舞われて、必ず元にもどるようになっているのである。
コレはビンボー保存の法則と呼ばれていて、古事記にも記述されていたような気がする。
えげつないほど高価な工業用デジタルスコープをレンタルして使ってみて、日頃の業務では触れることのできない別次元の世界を覗くことができ、世の中やっぱカネか!なんて思ったので、気持ちが果てしなく荒んできてしまった。
今回借りた機種より、さらに高価な370万円ほどする最新型軽量小型のIPLEXウルトラライトなんぞを片手でもって、木の洞の奥にいる虫やシロアリの巣などを、一度くらいは覗いてみたいものなり。ビンボー過ぎて放浪記風の口調になってきた・・・
今回借りたヤツ。ウチのマイカーより高価・・・。
たしかによくは見えますけどね。
6mm孔を通るカメラでチビナガヒラタムシの坑道が判別可能。
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