2015/02/08

トリビアの意味

和泉山脈のとある山のピークから、湿った落葉をひとつかみ頂戴した。冬とはいえ暖かい日だったこともあり、クロバネキノコバエ類やガガンボダマシ類が飛んでいた。そんな明るい場所の落ち葉だったからだろう、腐朽した葉の間からは、クロバネキノコバエ類の幼虫や蛹がたくさん出てきた。
コナダニ団の成虫やヒポプスも多くみられた。やはりコナダニ団は、ちゃんと腐葉土になったところより、腐葉土になりつつあるヌメリのある枯葉部分を好むようだ。他には陸生ガムシの幼虫なども出てきた。
少数だが、キイロヒメアリ Monomorium triviale の働きアリもいた。





トリビアレ?・・・突然、キイロヒメアリの種小名がなぜか気になり出した。
トリビアって、なんとはなしに「しょーもない」とか「取るに足らん」という意味だと思っていたが、ホイーラーみたいなリッパな学者が虫の命名に使ったのなら、なにか別の意味があるに違いない。
タイプ標本は、明治時代後期、かの有名なハンス・ザウターにより神奈川県で採集されている。そんな人が採集した虫を「ツマンネアリ」なんて呼んだりせんやろう・・・と思う。

ウィキとかで調べてみると、トリビアの語源は諸説あるようだが、中世の欧州で大学の基本3教科(文法学・修辞学・論理学)を指していたトリビウムが由来というのがもっともらしい気がする。
トリビアの主な意味は「基本的、自明な事柄」であって、「つまらない、些細な」という意味は二次的なもののようだ。

たぶんホイーラーは、キイロヒメアリの学名を「明らかにヒメアリ」って意味でつけたんだろうと思う。

それにしても、台湾のサイトにあるSF風味のイラストで描かれたザウターはカッコよい。
ハンス・ザウター  http://taiwantoday.tw/ct.asp?xItem=221779&CtNode=1775

0 件のコメント:

コメントを投稿