2020/01/14

再びヒラタチャタテのナゾなダニ

小型粘着板の虫を仕事で数えていたら、またしてもヒラタチャタテのミカン色ナゾダニをみつけた。デジャヴュっていうやつかもしれないけれど、ものすごく以前から、時折見ていたような気がしてならない。ダニと気づく前は、ヒラタチャタテの体内の何かの器官が透けて見えているだけだろうと考えていた気がする。

左右対称に2個体みられた。

このダニは、ヒラタチャタテに寄生しているとしか思えない感じで、体下面側の後脚の後ろ側あたりに付着している。今度の個体はプレパラートをつくる暇がなく、性別や発育段階は不明だけれど、たぶん前にみたヤツと同様に雌の成虫だろう。残念ながら、当分は粘着板についたまま放置状態にしておく予定。
ケダニ亜目(前気門類)で、コハリダニ上科 Tydeoidea あたりの種ではないかと思う。

ダニが昆虫の体表にいるということは、珍しい話ではゼンゼンない。
でも、昆虫の体表の定位置に刺さった感じで付着しているなんてのは、知っている種を思いつけない。1個体の状態で昆虫の体表で目立つダニといえば、タカラダニ上科とかナミケダニ上科の幼虫や、トゲダニ類の若虫などが挙げられる。水生昆虫ならミズダニ類とか。
時に団体で付着して目立つのはムシツキダニ団や、その他のケダニ亜目の小型種連中、それにコナダニ団のコウチュウダニ類や、いろいろなヒポプスもいるけれど、特にしっかりした定位置にいる種は知らない。
寄生と便乗のどちらなのかハッキリしてなさそうな種類もいるし。

寄生って話なら、ダニの宿主となる昆虫は結構デカい種類ばかりが頭に浮かぶ。ハムシ、オサムシ、クワガタムシ、ゴミムシダマシなどなど。
便乗の場合は、乗り物となる虫の大小は重要じゃないみたいで、小型のササラダニに付着しているヒゲダニのヒポプスなんてのも、たまに見かける。
でもヒラタチャタテみたいに小さい種の体表で、寄生生活をしてるとしたらどんなライフサイクルになるんだろう。

というわけで、よく虫の体表にいるダニとなにかが違う気がするこのナゾダニを、なんとなく注目してしまう。


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