それとは全然関係ないけれど、学名にも3文字の属なんかがあって、Cis(ツツキノコムシ科)とかUla(ガガンボ科)みたいに昆虫図鑑でもいろいろみかける。
ダニでも3文字の属がいくつか使用されていて、大阪の室内塵ではKerやBakといった属のツメダニがみられる。
今年の盆休みに、和泉市の住宅でBak sp. を採集して、先日ようやくプレパラートにした。
Bak属は和室の畳から時々見つかるのだが、今まで同定してみようとしたことはない。
文献を探し出して検索してみると、膝節に生えている毛が第I脚から第4脚までの順で2-0-1-0だとか、周気管中央が垂直に近い配置になっているというあたりで、B. ligyscutatusにたどり着く。ブラジルの標本で記載された種だ。日本と地理的に離れた新大陸のダニだが、かつては畳用として相当量の藁が中南米から日本に輸入されていたことを考えると、あまり不思議な話でもない。
B. ligyscutatus が侵入種かということも、何ともいえない。ダニレベルの大きさの生き物は、方々で面倒を起こしてるってことでもない限り、研究者からもたらされる情報は多くない。Bakたちが、大昔から日本にいた可能性だってあるだろう。
Bakって単語の不思議な響きも、このダニの特異さをそこはかとなく表しているかのようだ。ペットのイヌの名前なんかにもありそうだけど(爆)。
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